よりぶろ

アプリのUIとかについて書いてく予定

#15 効果音をうまく使っているアプリ

この記事は UI Design Advent Calendar に参加しています。

#1 『POP

#2 『UIデザインとワーディング

#3 『さまざまなOSのデザインガイドラインまとめ

#4 『UIデザインについての効率良い情報収集

#5 『AndroidデザイナーのためのiPhoneアプリ

#6 『App Store Marketing Guidelines

#7 『Photoshopを使ってデザインカンプからちょっと便利なアニメーションを作る

#8 『コスパを重視した、モバイルアプリ(サイト)のデザイン制作フロー

  ↑記事を書いてくださった方がいらっしゃいました!ありがとうございます!

#9 『ターゲットサイズについて

#10 『今だからこそ覚えておきたい、4インチ未対応の素敵なiPhoneアプリ

#11 『小ネタ:Apple製で唯一スライドメニューを使っているアプリ

#12 『2013年に発売されたUIデザイン関連書籍まとめ 24冊(+洋書15冊)

#13 『モバイルアプリとかスマホの変遷ってモビルスーツに似てる気がする

#14 『最近iOSアプリのデザインで使った欧文書体

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残り10個かー持つかな―などと考えながら書いています。

 

今日は、主に今年見つけた「あ、音使うのうまい」と感じたアプリを紹介します。

きっとみんな普段マナーモードで使ってるからそんなに効果音に触れてないと思う。

まあそんなことを言ってしまうと、じゃあ音はいらないのかみたいな話にもなっちゃうけど。

BGMというよりはSEなので、ゲーム系は除外。

 

紹介の前に「どれが良い効果音と言えるのか」について少し触れたいと思います。

僕は音響の専門家じゃないし、この系統に精通しているわけでもないので、あくまでもUIデザインの観点から見ることになりますが、「操作の邪魔にならない」「使っている感じが出る」「面白いと思える」の3つになるのかなと思います。

「操作の邪魔にならない」っていうのは、心地良いとかに置き換えることもできるのだけど、全部のボタンにポチポチ音が付いてたらそれはそれでうるさいわけで、使いやすさには繋がらない使い方を指すと思う。ピンポイントで出したり、そもそもボタンの数が少ないから耳障りに感じない、とか。この辺りも"設計"と言って差し支えない部分だと思う。

「使っている感じ」は読んで字の如し、UIと音の関係性がしっかりしていることを言う。クールなアプリなのにポヨヨ〜ンて感じのSEだと少しがっかりする。音選び(作り)のセンスがあるかどうかが問われる部分だと思う。

「面白い」というのは、もう感覚的な部分なので何とも言えないのだけど、ひとつあるとすれば「マナーモードを解除して音に出会った時に、ユーザーに喜びを与えられるかどうか」が当てはまるんじゃないかと思う。マナーモード解除したらBGMすげーわSEうるせーわだと、たぶんもうそのアプリはマナーモードでしか使われない。

意図しない出会いに対してユーザーが「わぁ、普通に使ってても良いアプリだけど、音にも仕掛けがあったのか。こりゃ面白いぞ」と肯定してくれる音の設計をするのが大切だと感じている。

 

 

Haze

Haze

Haze

  • Robocat
  • 天気
  • ¥300

 『Haze』はシンプルな天気予報アプリです。

フリックで気温や雨量の画面を切り替えられるのですが、その時にストリングスっぽいSEが出ます。

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気温をタップして詳細を出す時や、下にフリックして設定画面に遷移する際も、リヴァーヴの効いたピアノのSEが使われています。水面のように揺れている画面にぴったりの幻想的な効果音です。お天気アプリっぽさにも繋がってますね。

 

Instashare

 『Instashare』はMac用のアプリとWi-Fi環境下で同期することで、簡単にファイルをやりとりするためのアプリです。

アイコンから見て分かる通り、接続先を探している最中は

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こんな感じにPPIスコープが表示されます。もちろん「ピコーン ピコーン」という音付き。

目標が見つかると、今度は「シュゴォォォ」と吸い込まれる音がして、ファイルが無事転送完了します。

Instashareの効果音はまさに「使っている感じ」がうまく演出されている良い例だと思います。

 

Wake 

Wake Alarm

Wake Alarm

  • Tiny Hearts Limited
  • ユーティリティ
  • ¥300

『Wake』は目覚まし時計アプリです。たぶん今回の中で最も多くのSEが使われています。

移動、タップ、キャンセル、決定、削除…とまあ、ざっとこんな感じに音が種類分けされています。それでいてどれも耳障りでない。素敵ですね。

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効果音がなくてもちゃんと使えるけど、効果音があることによってよりリッチな使い心地が得られます。

フリックした時の挙動や設定画面でのレベルの切り替えの見せ方など、効果音以外にも勉強になる要素が詰まっているアプリです。

 

TodoMovies

TodoMovies

TodoMovies

  • Taphive GmbH
  • エンターテインメント
  • ¥200

最後に紹介するのは、観たい映画や観た映画を登録するToDoアプリ「TodoMovies」。

これは効果音というよりはBGMの類なのですが…初めて遭遇した時は「なるほど!」と思わず感動しました。

ぜひ(有料だけど)インストールして設定画面の「このアプリについて」を見てみてください。

 

 

オマケ:参考にしたくないアプリ

もひとつオマケに、これまでとは反対に「参考にしたくないアプリ」を紹介します。

これもぜひ、インストールして実際に使ってみてください。

開発元は「キャメロット」というゲーム会社さんだそうです。

株式会社キャメロット

ゲーム好きの同僚いわくかなり有名な会社なんだとか。確かにみんゴルとかシャイニング・フォースとか黄金の太陽とかメジャータイトルばかり。

そう言われると、ああなるほどと納得のアプリです。が、使いやすいかどうかはまた別のお話…