できるのは通話だけ。な『The Light Phone』が届いた
2年ほど前にKickstarterで出資したThe Light Phoneが届きました。
Light Phoneを一言で説明するのは簡単です。通話機能だけを備えた携帯電話で、SIMを挿すことで使えるようになります。以上。…と、機能はシンプルですが、込められているメッセージには深さがあります。
多くのテクノロジー製品が「あなたの人生を豊かにします」と言っているけれど、それらによって画面に縛られていないか?より多く繋がることが、本当に人生を豊かにするのだろうか?孤独を恐れずにいよう、退屈を楽しもう。そこから創造的なものは生まれるのだから。
……そんな想いが込められているプロダクトです(きっと)
プロジェクト自体は去年成功し、それからUpdateもちょいちょい覗いては「オッ、工場で作ってるな!」とか「オッ、出荷が始まったのか!」とワクワクしていたのですが、一向に届く気配がなく、気付けばすっかり忘れていました。
ところが先日、au design projectの展示を訪れた際に深澤直人さんのSHINKTAIを見て
「Light Phoneじゃんこれ!!!」と久しぶりに存在を思い出し、そういえば出荷してたような気がするけどまだ届いてないぞ?いつ届くんだ?とプロジェクトページを覗いてみたら、
「ごめん!日本だと2G回線使えないから発送は見送ることにしたよ。返金するから連絡ちょうだい!」
とのメッセージが半年前に届いてました。全然気付かなかった。。
しかし、プロダクトとしてはもとより、そのコンセプトが好きだったので「オーケー、日本で使えないのは分かった。でも俺はLight Phoneが好きなんや!今更で悪いけど送ってくれや……」とダメ元でメッセージを送ったら、なんとフツーに送ってくれました。で、いま手元にある。
パッケージが素敵
製品と対面する前にはほぼ必ずパッケージが間に存在していると思うのですが、Light Phoneのパッケージはすっごく素敵でした。
これ、パッケージ。左が表面で、右が裏面です。
「なんだか本みたいだな」
って思いませんでしたか?
本なんです!
あ、正確に言うと、半分、本なんです。
なんとこのパッケージ、前半は写真集になってるんです。
こんな感じに、おそらくフィルムで撮影しただろう写真が、見開きで30枚弱ほど続きます。タイトルもテキストもなし。ただ、写真を眺め進む。
そして突然にあらわれる
enjoy now
いやー久しぶりにパッケージで感動しました。もちろん携帯電話のパッケージにストーリーを盛り込むというデザインにおいては、過去にも事例があったような気がしますが、この、Light Phoneにしかできないであろうパッケージデザイン、ストーリーにすっかり魅了されてしまいました。
これから買う人のために黙っておきたい気持ちもありつつも、抑えきれずに紹介してしまいました。何も知らずに出会えた自分は幸せだ。 とか思ってたら公式で動画用意してた。
本体を眺める
というわけで次は本体を見てみます。
本体色は白と黒の2種類があってとても迷ったのですが、白い板から浮き出るLEDを見てみたかったので白に。
表面の処理はなめらかで、触り心地としてはMacのTrackPadに似ています。すべすべ〜。
電源を入れると
光る!!!知ってるけど!!!
タッチセンサーとバイブレーションが内蔵されているので、数字キーをタップするとヴヴッと軽い振動がフィードバックとして返されます。
すごく……薄いです……5mmくらいかな?正直、プロジェクト開始時は「これホントに作れるのかな?」と半信半疑でしたが、できるものなんですねぇ。
iPhone 7 Plusと比べるとこれくらいのサイズ感。
残念ながら挿せるSIMがないので実機の写真はここまで。
どうやら次バージョンは日本でも使えるらしい?
ここまで何度も書いているように、Light Phoneは日本では使えません(通信的にも、技適的にも)。ですが、どうやら公式サイトを見るとfuture versionで日本やそれ以外の国にも対応する予定でいるとのことです。future versionというのがハード的なものなのかソフト的なものなのかはわかりませんが(おそらくハードだとは思うけど)、Light Phoneのような哲学を持ったプロダクトが多くの人の手に渡ってくれたら嬉しいなと思います。
とりあえず届いたLight Phoneは、ポケットに入れては時折眺めてニヤニヤする用に使おうと思います。
おまけ
NGショットです