Narrative Clip使い始めて3ヶ月経った。
アナログなカメラの話をした後にデジタルなカメラの話をするのもなんだか面白いですが、Narrativeを使い始めて3ヶ月と少しが経ちました。
Narrative Clip – a wearable, automatic lifelogging camera
(追記:意外と欲しいという声が多くてびっくりしました。今なら公式サイトのショップで買っても1〜2週間で届くらしいので、興味ある方はぜひ!)
上の画像を見て「これがカメラ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、この小さなハードの中にカメラが入っていて、30秒間に1枚、自動的に写真を撮ってくれます。
モノのカテゴリとしては「ライフログカメラ」と書くとわかりやすいのでしょうか。
自分の見たものをできるだけ記録に残し、後々振り返ろう、そんなカメラです。
まーたガジェットか、と思われるかもしれませんが、もともと僕は学生時代からライフログに興味がある人間なので、このカメラが発表された当時(まだ名前がmemotoだった)から注目していました。注文するのは遅めだったけどね。単なるガジェットだから買ったわけではないので、今のところ飽きずに使い続けています。
さてそんなNarrativeの紹介と使ってみた感想をちまちまと書いていきたいと思います。
1日にどれくらい撮れるの?
朝〜夕くらいまでつけっぱなしにしていると、大体1000と数百枚ほど記録されます。
Narrativeが便利なのは、ビューワーアプリと連携することで自動的に「この写真ええやろ」みたいなのを判別してくれて、いらなそうな写真は隠してくれることです(手動で編集も可能)。
ただ、Narrativeのサーバにアップロードした写真はいつまで保存されるか分からないし、継続的に利用する場合、ゆくゆくは課金することになるかも、なんて話もあるので、オリジナルは手元に残したほうが良いのかなと思います。
どんな写真が撮れるの?
Narrativeは付け方の向きに2種類あって、充電ランプが見える側面が上にくる(クリップの付け根が右側にある)と横長の写真が、側面が左にくる(付け根が上)にくると縦長の写真が撮れます。
記念すべきファーストショット。
なので、Yシャツなど、クリップを横から付ける時は横長の写真、Tシャツなど縦から付ける時は縦長の写真が撮れます。Yシャツをあまり着ない自分にとっては、横長の写真を撮るには少し工夫が必要になったりします。
付け方自体にもコツが必要で、水平な写真はよほど気を遣わない限り撮れません。
だいたい斜めに撮れる。
ちなみにアプリで見ると傾き補正をしてくれます。
あとこれは仕方がないことなのですが、センサーの都合上、ブレ写真やローリングシャッター写真が量産されます。
これはこれでかっこいいのだけど、"ちゃんとした写真"を撮るためには、1分近くその場を動かずにいる必要があります。
副産物として、時々グリッチも撮れたりします。密かにこれが楽しみだったり。
会社で撮れたやつなので少し黒塗りしてます
使うシーン、使わないシーン
これも少しずつコツがわかってきて、まあ考えれば当たり前のことなのですが
自分が停止している時に写真を撮っていても微妙
具体的には、移動中の電車の中とか、今こうやってPCの前に座っているだとか、そんな時はそこまでNarrative使う意味もないかなあ、と思います。
仕事中に着けてると「何時から何時までこの作業をやってた」というのがわかるので工数がつけやすいんですけどねw
なのでやはり、使うシーンとしては出かけている最中であったり、友人と会っている時がメインです。
ただ、たぶんこれは自分だけだと思うのですが、人と会ってても逆に付けたくない、みたいに思う時もあるんですよね。この人といる時はちゃんと自分の目で見て記憶しよう、みたいな。天邪鬼か!あと大人数でいると気を遣わなくていいんですけど、少人数だとちょっと恥ずかしい、みたいな気持ちもあります(実はこれね…みたいに許可とるのが恥ずかしい)。
だめなところ
ここまで割とべた褒めしていますが、もちろん「ちょっとこれはなあ」と思うこともあります。
・クリップが位置固定なので、できれば回転してほしかった
・個人的には横向きでしか写真を撮らないので、加速度なりで自動判定してほしかった
・暗いとこで電源オフになってほしい
・ストレージが一杯になった時に何か反応がほしい
・無くしたという報告多数あり(クリップの造りの問題?)
向きに関しては、むしろ縦向きで撮るの?て感じだったので、どうにかしてほしかったかですね。
こんな人におすすめ
とにかく記録を撮りたい人。面白い写真が撮れたらいいなと思う人。
個人的には、ひとり歩きできるようになったお子さんにうまく付けられたらいい記録写真がたくさん撮れたりするんじゃないかな、と思ったりしています。
実は
1つ余ってます。色はオレンジ。
もし欲しい方がいらっしゃったらお声がけください。アバウト20kくらいでお譲りします。
無事引き取り手が見つかりました。
3ヶ月の成果(余談)
ようやくログが溜まり始めたので、せっかくなので自分用にイベントを振り返ってみようと思います。
4月26日
Narrativeが届いた翌日ですね。この日はプリントギャラリーへエミール・ルーダーの展覧会を観に行きました。すでに懐かしい…プリントギャラリー、初めて行ったのであんなに小さなとこだとは思いませんでした。
4月28日
この日は実家に帰りました。たび(猫)が隅っこに写って、なかなか貴重なショットが撮れました笑
こっちは翌日の写真。Tシャツだったので写真が縦向きです。
Narrative自体をコンコンと2回叩くことで写真を撮ることもできるので、このように狙ったシチュエーションも記録できます。
5月3日
これは代官山蔦屋書店の店内ですね。ログが残ることで、当時は見逃していた面白そうな本を再発見できる、なんてこともできます。
5月7日
タイムカードを入れる瞬間の写真なんて普通撮ろうとは思いませんが、Narrativeならそれも可能です。
5月18日
この日はガンダムUC ep7を高校時代の友人と観に行きました。そうか、もうそんな前なんですね…… もちろん、上映中はNarrativeはポケットの中です。
Narrativeは暗いとこに入れれば自動的にオフになる…らしいのですが、なかなかうまくいかず、帰宅してデータを見てみたら、2時間分真っ黒の写真が撮れていました。
5月31日
特に使いたいようなイベントがしばらくなかったため、かなり日が飛びました。
この日は秋口にやる展示会の会場の下見をした後、沖縄に移住する先輩の荷造りの手伝いに行きました。下見に行く前にNarrativeをポケットにしまいっぱなしだったので、いきなりこんな写真になってます。
6月6日
この日はGoodpatchさんの移転パーティーにお邪魔させて頂きました。
いやーオサレオフィスうらやましい。。
6月15日
ボンクラ祭も、もうこんな前なんですねえ。
そして直近のログがCCL。
僕の持論として「記録はいつか記憶になる」があります。
頭の中の思い出だけでは、いつかは消えてしまうもの。「いま写真撮る必要あるか?」なんてシーンも、とりあえず残ってさえいれば、それがいつかは思い出になります。
撮れる写真はへんてこかもしれないし画質もすごく良いわけではありませんが、そういう意味では、Narrativeは現状ベストにかなり近いライフログデバイスだと思います。