UI Design Advent Calendar #10 『今だからこそ覚えておきたい、4インチ未対応の素敵なiPhoneアプリ』
この記事は UI Design Advent Calendar に参加しています。
#5 『AndroidデザイナーのためのiPhoneアプリ』
#6 『App Store Marketing Guidelines』
#7 『Photoshopを使ってデザインカンプからちょっと便利なアニメーションを作る』
#8 『コスパを重視した、モバイルアプリ(サイト)のデザイン制作フロー』
↑記事を書いてくださった方がいらっしゃいました!ありがとうございます!
#9 『ターゲットサイズについて』
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今回は少し趣向を変えたアプリ紹介をしたいと思います。
最近はiOS 7対応がどうたらこうたらとデベロッパの間で賑わっていますが、少し昔に戻ってみると、あの頃は「Retina対応しなくちゃ!」「え、新しいiPhoneは縦に長いの?!」とてんやわんやしていたと思います。
今やRetina対応、4inch対応は必須となりましたが、現在でも対応していないアプリもあり、それらは「時代遅れなアプリ」という目で見られてしまっています。
しかし、果たしてRetina対応していなければアプリとしての魅力がないのか?縦に長くなかったら使い勝手が悪いのか?と言うと、決してそんなことはありません。本質は、そんなところにはありません(iOS 7にも同じことが言えると思っています)。
というわけで、今回は「現役バリバリでiPhone 5対応していない魅力的なアプリ」を6つ紹介します。
ねこカン Lite
『ねこカン』 は、僕が入社したての頃、師匠に教えてもらったアプリです。
シンプルで使いやすくて目的がすぐ達成できる。それでいて使っていて楽しい感情が湧いてくる、というのが最初の印象でした。僕の中では「モバイル」をとてもよく体現している存在として、印象深いアプリです。
アプリの機能は「明日の天気を、今日の天気と比較して見せてくれる」というものです。この発想が素敵ですね。
見せ方も、上図のように「今日くらいのさむさみたい。」と、かわいい猫とフォントで構成されていて、且つ相対的な表現なので「今日はちょっと薄手で出ちゃったから、だったら明日は厚着しようかな」と直感的に理解できます。
ちなみにアプリ名に「Lite」とついていますが、Liteじゃない版はありません。
Windward
『Windward』は潮汐データがチェックできるアプリです。
風速や気温、潮位などがグラフィカルに表現されています。
今はフラットデザインがブームですが、こうしたプロダクト推しなデザインもいいですよね。特にキャプチャだけで見るのではなく、iPhone越しに見ることによって、より「プロダクト感」が出ます。
ボタンが3つだけなのも、使いやすさが直感的に理解できてナイスです。
COCKTAIL FLOW
『COCKTAIL FLOW』はWindows ストア アプリ版がとても洗練されていて有名ですが、実はiPhone版もあります。ストア アプリの特徴である流れるようなアニメーションも健在です。
なぜ未だに4インチ対応していないのか、ちょっと不思議なアプリです。
そして悲しいかな、公式サイトを覗いたら見事にiPhone版の存在が消されている。。
いろぴこ
『いろぴこ』は色の名前を覚えるための知育アプリです。
去年のYahoo! JAPAN インターネット クリエイティブアワードでグランプリを受賞していたので、記憶に新しいかと思います。
Yahoo! JAPAN インターネット クリエイティブアワード 2013 - Yahoo! JAPAN
色を変えた時に出る声がかわいくて癒されます。
The Font Game
『Font Game』はその名の通り、書体名を当てるゲームアプリです。
色使いもさることながら、UIデザインも当時から考えるとモダンで(最終バージョン:2011年2月)、古臭い感じがしません。
ちなみに開発元は「I Love Typography」というフォント情報サイトです。以前は日本にオフィスがあったのですが、いつの間にかベトナムに移転されたようですね。
(そういえば去年くらいに引っ越しするとかでガレージセールっぽいのやってた気がする)
PT Airports
最後にご紹介するのは『PT Airports』です。ストアでの名前は『ANA Portuguese Airports』、ANAと言っても日本のANAではありません。ポルトガル空港のアプリですね。
ちなみに日本のANAアプリと同様?上下左右にスワイプすることでメニューに遷移します。余談ですが、Lufthansaのアプリも同じ構成をとっていて、なんだか飛行機系にだけ流行っているレイアウトのように感じられますね。
と、ここまで書いてストアリンクを貼ろうとしたところ、なんと1週間ほど前に4インチ対応 & iOS 7対応してました。な、なんだってー!
き、気が付かなかった。。
…なんともなオチでしたが、いかがでしたでしょうか。
こうして見てみると、どれも機能はシンプルで、ユーザーが目的にすぐ到達できるものが多いような気がします。
最近は色んな機能がつくのが当たり前のような風潮ですが、いま一度基本に立ち返って、目的がシンプルなアプリを考えてみるのもいいかもしれませんね。