4月の16日と17日にデザイナーが集まって写真展やります! & フライヤー作ったお話
2014年から大学の同期・後輩が集まって始めた写真展ですが、いよいよ来週、最終回である4回目 色を開催します。会場はなんと!秋葉原のシャレオツスペースである3331さんです!💪
ph デザイナーが撮る写真展 第4回「色」
■日時
2016年4月16日(土) 11:30〜20:30 (18:30〜 会場にてレセプション)
17日(日) 11:00〜19:00
■会場
アーツ千代田3331 B104
今回も僕は出展者と運営を兼ねていましたが、これまでとは違い、メインビジュアル・フライヤー制作と、グラフィックの主だった制作も担当しました。
さて、この記事では自分用メモも兼ねて、フライヤー制作の裏話的なことを書こうと思います。
制作意図なんかもぶっちゃけてるので、そういうの読むのは好きじゃあないな!という方はお気をつけください。
phのビジュアルはどのようにして生まれたか
まずはじめに、phのビジュアルがどのようなコンセプトであるか、コンセプトはどのように生まれたかをお話します(ちょっと長いです)。
phでは展示の日程や会場が決まった段階、出展者を募集する前からメインビジュアルの制作が始まります。
メインビジュアルというのはその回のテーマをあらわす1枚ものの写真(グラフィック)で、フライヤーやポスター、Facebookのカバー画像など、グラフィック要素が必要な場面で使われるものです。
ちなみにphのテーマはそれぞれ
1回目:点
2回目:線
3回目:面
4回目:色
であることが企画段階から決まっていました。
ビジュアルのコンセプトにはある程度の一貫性を設けており、
「写真を素材として使用するが、一見するとグラフィックデザインにも見える」
「使用する色は単色もしくは2色が望ましい」
「おもて面にはphのロゴと日時だけを記載する」
を初回から適用しています。
フライヤーとしては、グラフィックのようだけれど、よく見ると写真。そんなデザインと写真が合わさったビジュアルで目を引き、興味を持って手に取ってもらって裏面の情報で写真展であることを伝える、そんなコンセプトにしていました。
なぜ1回目から適用できているかと言うと、企画が始まったときに有志でメインビジュアルの方向性をコンペで決めた時に僕の案が採用されたので、制作時に考えていたコンセプトをそのまま引き継いだからです。
当時コンペに出したやつ。だいぶサイケデリックですね……。写真の中にあるテーマのモチーフを点線で囲むことで毎回のテーマを視覚的に表現する、というのも2回目までやっていました。
3回目までは基本的な制作を大学の後輩にお願いしていたので、これらを念頭に置いて作ってもらいました。
こうして並べてみると3回目を境に微妙に構成が変わっているのがわかるかと思います。実は3回目から少しだけコンセプトを見直して
「ロゴに副題(デザイナーが撮る写真展)を付ける」
「写真加工だけじゃなくてIllustratorで作ったオブジェクトを利用してもOK」
を追加しました。さすがにロゴだけでは何の展示会かわかりづらいという問題が……笑
4回目のビジュアルをどのように作ったか
さて今回のメインビジュアルですが、素材としてはこようなものとなりました。
これに辿り着くまでにはいろいろ試行錯誤をしていまして、以下のアイデアスケッチにその片鱗が見られます。
これを見ると、当初からモノクロか多色でいく予定でいたみたいですな。
出展作品もそうですが、まずは「ちいさくはじめて検証」をモットーに進行です。
つまり、いかに安く、いかに早くスタートを切って失敗できるか。
この条件に当てはまりそうな
多色パターン:絵の具、折り紙、偏光シート
モノクロパターン:ガラス、石
に絞って試すことにしました。
結論から言うと、多色パターンはうまくハマりませんでした💧 作り方が下手だったというのもありますが、、
しかし絵の具は自宅にあるものだし、折り紙は100均。偏光シートもハンズで1000円くらいだったので、金銭的ダメージは想定内。
ということでガラスと石をどうするかを早々と検討し始めます。
ここで問題なのが、そもそもガラスとか石ってどこで買えるんだ?相場は?どういう種類があるの?というか安いの?と、知識が全くないこと。
これらを撮影したのが以下になります(ガラスブロックは3種類注文した)。
予想以上だったのが500円のガラスブロック。撮るのが楽しいんですよー、意外と。撮影後の使い道は今のところ見当たりませんが😂
ちなみに石はiPadの上に置いたり牛乳と一緒にトレーに入れたりしたものを撮りました。
ここまで試しに撮ってきていい感じではあったのですが、個人的にどうしても気になる点がひとつ。
やっぱり、ガラスは天然物を撮りたい!!!!!
ガラスブロックもよいのですが工業製品ゆえ、撮れるアングルが決まっていたり、思いもよらない写真が撮れた、という感触が薄かったのですね。
そんな時、運命的な出会いを果たします。
別件で出かけた先でやっていたボロ市で、まさに求めていたガラスの塊と出会ったのです(しかもまけてもらった)。
これですよこれ!この何が撮れるかわからないガラス感!最高ですね。
もちろん撮ってみると
ああ〜〜〜〜たまらんぞい……!
まーこれも撮影が終わった今では使い道がないのですが、大切に我が家に鎮座してもらっています。
ただ最終的にはガラス案ではなく、ぱっと見のコントラストや丸みのあるラインが決定打となり石案に決定しました。いやーガラスも捨てがたかったんですけどねぇ。
そんなこんなで、2月に入る前には無事にメインビジュアルが決定しました。
ここから先は実際のフライヤー制作に移ります💪
フライヤー制作〜入稿まで
レイアウトはラフスケッチの段階から「折りを入れて面積倍にしたい」「これまでの展示の風景を入れたい」「箔押しとか特色を使ってみたい」と考えていました。
これまでのはがき大サイズで問題となっていた、裏面に説明文・出展者・日時・会場・地図・アクセスがぎゅうぎゅうに詰まるのを解消するために往復はがき大にし、副次効果として1〜3回の展示の風景を入れることで続き物であることや写真展であることを視覚的に伝えられると考えたためです。
箔押しや特色はぶっちゃけ自分の興味です。せっかく自由に作れるのだから、やったことない何かを経験したいという思いがありました。
レイアウトをどうするか、印刷をどのように頼むかは相互に影響する部分もあるため並行で考えていきました。
レイアウトはあらかじめ考えていたパターンがあるので、とりあえずはそれを適用。過去3回の展示風景 + 紹介文・出展者と要素がうまく4つになってくれたので、比較的考えやすかったです。
完全に蛇足ですが、写真の配置にはこだわりを持って
文字情報が石のフチに収まるようにしたり、
展示風景の並びや文字情報も、なるべく統一感が出るようにしたり極力写真と被らないようにしています。
さて問題は印刷です。自分自身、印刷物の経験は少ないので、どこに頼めるのか、相場はどれくらいか、安いとこはあるのか、特殊加工と紙の相性はどのようなものがあるのかなど、知らないことばかりです。
途中、黒い紙をベースにオペークインキで印刷とか、特色を使うパターンを考えてみたものの、概算見積で予算の数倍が出たので泣く泣く断念。また、展示風景はモノクロよりカラーのほうが雰囲気が重たくならずによい、といった内部からのフィードバックもあり、最終的には
おもて:グレースケール + ロゴと日時に箔押し
うら:通常の4C
でいつもお世話になってる印刷のグラフィックさんにお願いしました。紙はアラベール ウルトラホワイト 200kg。思ったよりも安く、300枚で3万ちょいでした。
そして完成品がこちら!
印刷が完了した段階ではスジが入ってるだけなので300枚手折りしましたw
はじめての箔押しもうまくいってくれたし、うら面の写真もカラーにすることで雰囲気が明るくなってよかったです😊
とまあこんな感じに、ざっくりではありますが今回のフライヤーを考えて作りましたというお話でした。
いよいよ当日を来週に向かえ、引き続き現在も出展者紹介リーフレットなどこまごました印刷物を作ってます。
出展写真はすでに梱包まで終わったので、あとは会場に送るだけ💪
ここまで読まれた方は興味がある方か辛抱強い方だと思いますので、ぜひいらしてください!!!🙏🙏🙏
出展写真についても、会期後にこんな感じで裏話としてメモ書きできればと思っています。